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分子生物学:哺乳類のISWIとSWI/SNFは別の転写因子との結合を選択的に仲介する

Nature 569, 7754 doi: 10.1038/s41586-019-1115-5

クロマチンリモデリング複合体は、DNAへの接近に対する本来的な障害物であるヌクレオソームを取り除いたり、ずらしたりし、またその挿入や置換を行う。このようなリモデリング複合体は、転写因子の結合、DNAの複製や修復など、ゲノムを使うほとんどの局面で機能している。リモデリング複合体はがんで変異していることが多いが、哺乳類の4種類のリモデリング複合体ファミリー(SWI/SNF、ISWI、CHD、INO80)がどのようにしてヌクレオソームの全体的構造を調整しているのかは、ほとんど解明されていない。今回我々は、ISWI複合体のATPアーゼであるSNF2Hが欠失しているが生存可能な胚性幹細胞を作製し、これによって細胞でのSNF2Hの機能を調べられるようになったので、SWI/SNFのATPアーゼであるBRG1とSNF2Hとの比較を行った。SNF2Hが失われると、ヌクレオソームの配置数が減ってリンカーの長さが増したので、哺乳類ではISWIがヌクレオソームの間隔決めに機能を果たしていることがin vivoで実証された。転写因子の結合を体系的に解析したところ、このようなリモデリング活性が、さまざまな転写因子の結合に特異的な影響をもたらすことが明らかになった。あるグループの転写因子はBRG1に決定的に依存しており、ここには転写リプレッサーRESTが含まれているが、これとは重なり合わない転写因子群(インシュレータータンパク質CTCFなどが含まれる)は、SNF2Hに依存している。この選択性によって、染色体の折りたたみとトポロジカル関連ドメインの絶縁にはSNF2Hが必要でBRG1は不必要であることの理由が容易に説明できる。これらの知見を総合すると、哺乳類のISWIはヌクレオソームの周期性と核の組織化に不可欠であり、転写因子はゲノムに正しく結合するために特異的なリモデリング経路に依存することが明らかになった。

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