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分子生物学:Snf2によるクロマチンリモデリングの根底にあるDNA転座の機構
Nature 567, 7748 doi: 10.1038/s41586-019-1029-2
クロマチンリモデリング因子には、異なる生物学的機能を持つさまざまな酵素が含まれているが、ヌクレオソームすべりの活性は共通したテーマであるように思われる。複数のリモデリング酵素のうち、Snf2はこのタンパク質ファミリーの作用を研究する上での典型となっている。Snf2とその関連酵素群は、保存されたRecA様のローブを2つ共有しており、これらのローブは独自にATP加水分解とクロマチンリモデリングとを共役させることができる。これらの酵素がATP加水分解を共役させてヌクレオソームをDNAに沿って移動させる機序は、いまだ明らかにされていない。今回我々は、出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)のSnf2について、ADPおよびADP–BeFxの存在下でヌクレオソームと結合した状態の構造を報告する。ADPと結合した状態のSnf2は、アポ状態に似た開いたコンホメーションをとり、超らせん部位2(SHL2)での1塩基対のDNAバルジを誘導する。このとき、トラッキング鎖にはガイド鎖よりも大きなゆがみが生じる。このDNAのゆがみは近接した末端へと伝わり、2本の鎖に転座のずれが生じる。ADP–BeFxとの結合によって、この酵素は閉じたコンホメーションに変わり、ヌクレオソームを緩和状態に戻す。Snf2のDNAとの相互作用はヌクレオチドの状態によって異なることから、DNA転座の構造的基盤が得られた。総合すると我々の知見は、クロマチンリモデリングの根底にあるDNA転座の基本的な機構を示唆している。

