Letter

工学:緩く結合した構成要素の統計力学に基づく粒子ロボティクス

Nature 567, 7748 doi: 10.1038/s41586-019-1022-9

生物は、確率論的な低次の構成要素を組み合わせ、連携させて、ロバストな高次行動を実現している。対照的に、現在のロボットシステムの大半は、モノリシック機構からなるか、運きを連携させたモジュールユニットからなるかのどちらかである。そうしたロボットは、特定の機能を実行するために各構成要素を明示的に制御する必要があり、1つの構成要素が故障すると、ロボット全体が動作しなくなることが多い。本論文では、統計力学現象を利用して全体的な挙動をうまく制御できるロボットシステムを実証する。我々は、個別には移動できず、個々の独自性やアドレス可能な位置を持たない多数の緩く結合した「粒子」を合体させることで、これを実現した。ここで提案するシステムでは、各粒子は、大域的な信号によって位相変調された一様な体積振動のみ行うことが許されている。このロボットは確率論的に運動し、個々の構成要素は直接制御されていないにもかかわらず、我々は、最大25個の粒子からなる物理的なロボットを実証し、ロバストな移動、物体の輸送、走光性(光刺激に向かう動き)が可能な最大10万個の粒子からなるロボットをシミュレートした。移動は、粒子の20%が故障しても持続された。今回の知見は、決定論的な挙動を示す大規模でロバストなアモルファスロボットシステムによって、確率論的なシステムから、より複雑で厳格なロボットへの代替方法が得られることを示している。

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