Letter

光物理学:合成次元のフォトニックトポロジカル絶縁体

Nature 567, 7748 doi: 10.1038/s41586-019-0943-7

トポロジカル相によって、物質のエッジに沿う保護された輸送が可能になり、乱れや欠陥による散乱に対する耐性が得られる。こうした相は、電子系、電磁波、低温原子、音響学、さらには力学でも実証されており、スピントロニクス、量子コンピューティング、高効率レーザーなどに応用できる可能性がある。一般に、トポロジカル絶縁体を記述するモデルは二次元か三次元の空間格子である。しかし、トポロジカルエッジ状態は1つの空間次元と1つの合成次元(極低温原子のスピンモードに相当する)の格子でも観測されており、原子モードを合成次元として使って、空間格子の実験に利用できない格子モデルや物理現象が実証されている。フォトニクスでは、合成次元を持つトポロジカル格子が、高次元の物理現象や相互作用する光子の研究用に提案されているが、これまで、合成次元においてフォトニックトポロジカル絶縁体は観測されていない。本論文では、合成次元におけるフォトニックトポロジカル絶縁体を実験的に実証する。我々は、1つの空間次元と1つの合成モード次元の空間中で光子が有効磁場を受けているフォトニック格子を作製した。今回の方式は、空間モード格子中のトポロジカルエッジ状態を支えており、その結果二次元の実空間格子の大部分に広がるロバストなトポロジカル状態が生じている。今回の系を使って、フォトニック格子の次元を増やし、設計によって長距離結合を誘起できるため、調べられていない物理現象の研究に使用できる格子モデルが得られる。

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