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ウイルス学:ウイルスと後生動物のpoxinはcGAS–STINGシグナル伝達を制限するcGAMP特異的なヌクレアーゼである

Nature 566, 7743 doi: 10.1038/s41586-019-0928-6

細胞質ゾルのDNAは、サイクリックGMP–AMPシンターゼ(cGAS)の活性化と、サイクリックジヌクレオチドでセカンドメッセンジャーである2′,3′-サイクリックGMP–AMP(cGAMP)の産生を介して自然免疫応答を引き起こす。2′,3′-cGAMPは免疫シグナル伝達の強力な誘導因子であるが、2′,3′-cGAMPを切断し、その受容体であるSTING(stimulator of interferon genes)の活性化を阻止する細胞内ヌクレアーゼは知られていない。今回我々は、24種類の哺乳類ウイルスを解析する生化学的スクリーニング法を開発し、poxin(poxvirus immune nuclease)が2′,3′-cGAMP分解酵素のファミリーであることを突き止めた。poxinは2′,3′-cGAMPを切断して、STING依存的シグナル伝達を制限し、またpoxin遺伝子(B2R)を欠失させるとin vivoでのワクシニアウイルスの複製が低下した。反応前後の状態のワクシニアウイルスpoxinの結晶構造から、3′–5′結合の金属非依存的な切断を通して2′,3′-cGAMPが選択的に分解され、2′,3′-cGAMPが線状のGp[2′–5′]Ap[3′]へと変換されるという機構が明らかになった。poxinは哺乳類のポックスウイルス類において保存されている。さらに我々は、ガやチョウのゲノム中、またこれらの昆虫に感染するバキュロウイルス類にもpoxinの機能的なホモログを見いだした。バキュロウイルスや昆虫宿主のpoxinホモログは、選択的な2′,3′-cGAMPの分解活性を保持していることから、poxinがcGAS–STING調節において進化的に古くから役割を持っていたことが示唆された。我々の結果は、poxinが2′,3′-cGAMP特異的なヌクレアーゼのファミリーであることを明らかにしていて、ウイルスの自然免疫回避機構を実証している。

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