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海洋生物地球化学:海洋の窒素固定の収束推定
Nature 566, 7743 doi: 10.1038/s41586-019-0911-2
海洋の窒素固定の全球パターンが不確かであるため、環境の変化に対する海洋の窒素循環と炭素循環の応答に関する我々の理解は限定されている。窒素固定の地理的分布と生態系による制御を、限られたin situ測定によって絞り込むことは難しい。本論文では、生物地球化学的逆モデルと海洋の予測モデルによる、窒素固定の収束推定を提示する。今回の結果は、移出された有機物における窒素とリンの比には大きな空間的変動性があることを示している。これは、全球の窒素固定速度を大きく増大させる(植物プランクトンは、リンの供給が不足しても少ないリンで活動できるため)。我々は、微生物による固定によって新たに固定された窒素の供給と外部からの流入(大気降下と河川フラックス)が、亜熱帯環流における炭素移出の最大50%を占めていることを見いだした。また、窒素固定と脱窒は空間的に分離しているが、それにもかかわらず窒素の供給源とシンクが過去数十年にわたって均衡を保ってきたと思われることが分かった。さらに我々は、窒素固定の全球パターンを形作るのに、動物プランクトンによるトップダウン型の捕食制御が果たしている役割を提案する。今回の知見は、海洋における生物学的な炭素移出は予想されていたより大きく、窒素循環の安定化フィードバックはこれまで考えられていたより弱いことを示唆している。

