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代謝疾患:FOXK1とFOXK2は好気的解糖を調節する
Nature 566, 7743 doi: 10.1038/s41586-019-0900-5
環境への適応とエネルギーの抽出は生存に欠かせない。生物種の中にはニッチを見つけて特定のエネルギー源の利用に特化しているものもいるが、ヒトや他の数種の哺乳類のように、順応性を高度に発達させてきたものもいる。さまざまな基質の一般的な代謝的運命については多くが解明されているが、基本的な栄養素の利用では細胞がどのようにして適応するのか、その詳細な機構はいまだに解明されていない。今回我々は、絶食/飢餓で誘導される、互いに近縁なフォークヘッド型転写因子FOXK1とFOXK2が、好気的解糖に必要な酵素類(例えば、ヘキソキナーゼ2、ホスホフルクトキナーゼ、ピルビン酸キナーゼ、乳酸デヒドロゲナーゼなど)の装置の上向き調節によって好気的解糖を誘導し、それと同時にピルビン酸デヒドロゲナーゼキナーゼ1と4の活性を上昇させて、ミトコンドリアでのピルビン酸のさらなる酸化を抑制することを示す。こうした調節は、ピルビン酸デヒドロゲナーゼホスファターゼ1の触媒サブユニットの抑制と共に、ピルビン酸デヒドロゲナーゼ複合体の調節サブユニットE1αのリン酸化の亢進につながり、次いでこれによってミトコンドリアでのピルビン酸のさらなる酸化が阻害されて、ピルビン酸は代わりに乳酸へと還元される。FOXK1とFOXK2を抑制すると、逆の表現型が誘発される。ヒト初代培養細胞での研究などのin vitroやin vivoでの実験により、FOXK1とFOXK2は、単独あるいは2つ一緒に重要な調節因子として働き、細胞の代謝を再プログラム化して好気的解糖を誘導するらしいことが示された。

