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免疫学:インターロイキン22は遺伝毒性ストレスから腸の幹細胞を保護する

Nature 566, 7743 doi: 10.1038/s41586-019-0899-7

環境遺伝毒性因子は、宿主生物と環境を隔てる境界表面にある上皮細胞のゲノム完全性に負荷を与える。このような因子は変異を誘発することがあり、それが上皮幹細胞で起これば、悪性の形質転換やがんの発生の一因となる。上皮幹細胞のゲノム完全性は、DNA損傷応答(DDR)という進化的に保存された細胞応答経路によって維持されている。DDRは、一過的に細胞周期が停止してDNA修復が起こるか、損傷を受けた細胞がアポトーシスにより除去されることで完結する。今回我々は、3型自然リンパ球(ILC3)やγδ T細胞が産生するサイトカインであるインターロイキン22(IL-22)が、腸上皮幹細胞におけるDDR装置の重要な調節因子であることを示す。我々は、大腸の上皮幹細胞のIL-22受容体を散発的に不活化できる新しいマウスモデルを用いて、IL-22がDNA損傷後の効果的なDDRの開始に必要であることを実証した。IL-22シグナル伝達が起こらない幹細胞を発がん物質に曝露すると、幹細胞はDDRによって制御されるアポトーシスを回避して、より多くの変異を蓄積し、大腸がんを発生しやすくなった。さらに我々は、アブラナ科の野菜に含まれる植物化学物質群の1つであるグルコシノレートの代謝物が、腸上皮細胞の遺伝毒性ストレスの広範な供給源であることを突き止めた。これらの代謝物はアリール炭化水素受容体(AhR)のリガンドであり、ILC3やγδ T細胞のAhRを介するシグナル伝達は、これらの細胞のIL-22産生を制御した。グルコシノレートを除去した食餌を摂取させたマウスでは、IL-22の産生レベルがわずかであり、従って、グルコシノレートを含まない食餌を摂取させたマウスの上皮細胞ではDDRが障害されていた。この研究から、食餌由来の遺伝毒性化合物のAhRを介した「検知」によって幹細胞をそのゲノム完全性に対する負荷から保護する、恒常的なネットワークの存在が明らかになった。AhRシグナル伝達は次いで、必要に応じて自然リンパ球によるIL-22産生を確保することで、上皮幹細胞におけるDDRの構成要素を直接調節する。

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