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気候科学:21世紀の氷床融解の全球環境への影響

Nature 566, 7742 doi: 10.1038/s41586-019-0889-9

政策では現在、2100年までに地表の温暖化を産業革命以前のレベルを基準として3~4°Cの上昇に抑えるとされているが、これによって氷床の融解は増大する。第5期結合モデル相互比較計画(CMIP5)には氷床流出が明示的に含まれていなかったので、政策に情報を提供するのに最も一般的に使用されているシミュレーションでは、氷床融解の気候への影響は今のところ捉えられていない。本論文では、氷床質量の最近の変化の衛星を使った測定によって絞り込まれたグリーンランド氷床と南極氷床のシミュレーションを用いて、グリーンランドからの融解水の増加によって大西洋の鉛直循環が大きく減速すること、そして、南極大陸からの融解水が暖水を海面下に閉じ込めて南極の氷床損失を増大させる正のフィードバックを生み出すことを示す。今回のシミュレーションでは、将来の氷床融解によって全球気温の変動性が大きくなり、2100年までに海水準が最大25 cm上昇することが示された。しかし、氷床ダイナミクスの将来の変化をモデル化する方法には不確かさが残っており、継続的な観測と包括的なマルチモデル評価の必要性を明確に示している。

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