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大気化学:大気中の蒸気の混合によって減少する二次有機エアロゾル
Nature 565, 7741 doi: 10.1038/s41586-018-0871-y
二次有機エアロゾルは、大気中の粒子の負荷に寄与しており、大気質と気候に影響を及ぼしている。植物から放出されるテルペノイド類などの生物起源の揮発性有機化合物は、重要な二次有機エアロゾルの前駆体であり、全球の生物起源の揮発性有機化合物の排出量の大半をイソプレンが占めている。しかし、イソプレンの酸化によって生じる粒子の質量は、一般的に他のテルペノイド類と比べて大きくない。本論文では、イソプレン、 一酸化炭素、メタンのそれぞれが、大気中の蒸気の混合物においてモノテルペンから生じる質量の瞬間収率や全収率を抑制できることを示す。我々は、イソプレンが、ヒドロキシルラジカルを「捕捉」してモノテルペンとの反応を妨げ、その結果生じたイソプレンペルオキシラジカルが高度に酸素化されたモノテルペン生成物を捕捉することを見いだした。こうした効果によって、通常であれば二次有機エアロゾルを形成する低揮発性物質の収率が低下する。全球モデル計算の結果は、現実大気ではオキシダントと生成物の捕捉が効果的に働き得ることを示している。従って、わずかな量のエアロゾルを生み出す反応性の高い化合物(イソプレンなど)は、必ずしも二次有機物粒子質量の正味の生成剤とはなっておらず、大気中の蒸気混合物におけるこうした化合物の酸化によって二次有機エアロゾル粒子の数と質量が共に抑制され得る。我々は、大気中の二次有機エアロゾルの形成機構をより現実的に検討し、(オゾン生成をモデル化する際に必要であると認識されているように)前駆粒子の酸化生成物間の相互作用機構を考慮する必要があることを示す。

