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化学:白金表面に原子レベルで分散させて固定した水酸化鉄による水素燃料中の一酸化炭素の選択酸化

Nature 565, 7741 doi: 10.1038/s41586-018-0869-5

プロトン交換膜燃料電池(PEMFC)は、車両などへの応用に魅力的な次世代電源であり、その開発努力は触媒系の改良に集中している。PEMFC開発における問題の1つに、一般に水素燃料の約1%を占める一酸化炭素(CO)などの不純物ガスによる触媒被毒がある。考えられる解決策は、電池内で水素を浄化することであり、これには水素中のCOの選択酸化(PROX)が必要になる。しかし、そうした触媒には、PEMFCの連続動作中(約353 Kの温度で)、また自動車用燃料電池の場合は頻繁な低温始動期間中にCOが効率的に除去される(50 ppm未満まで)ように、広い低温温度範囲にわたってCO酸化に対する活性と選択性を有する必要があるため、この方法は困難である。今回我々は、シリカ担持白金(Pt)ナノ粒子表面に、水酸化鉄(鉄錯体を前駆体とする)を原子レベルで分散させて選択的に堆積させることで、198~380 Kという広い温度範囲にわたって、PROX反応を通して100%の選択性でCOを完全に除去できることを示す。我々は、この系の質量当たりの活性が、酸化鉄担体表面上のPtで構成される従来の触媒の約30倍であることを見いだした。in situ X線吸収微細構造測定によって、大半の水酸化鉄がPtナノ粒子表面に固定されたFe1(OH)xクラスターとして存在することが明らかになり、密度汎関数理論計算によって、Fe1(OH)x–Pt単一界面部位がCOと容易に反応して酸素の活性化を促進できることが示された。今回の知見は、酸化物担持貴金属ナノ粒子や孤立金属原子を標的にする戦略に加えて、孤立遷移金属錯体の堆積から活性の高い金属触媒を設計する新しい方法が得られることを示唆している。

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