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神経科学:社会行動と摂食行動で相互作用する眼窩前頭皮質の神経集団

Nature 565, 7741 doi: 10.1038/s41586-018-0866-8

社会行動と摂食行動など、異なる範疇に属する基本動因は、相互に強い影響を与え合うことがあり、こうした相互作用は、重要な適応的結果(例えば社会的階層という状況の中での摂食の適切な調節など)をもたらす可能性が高いが、不適応なものとなる場合もある(例えば拒食症を伴う臨床状況など)。自然なカロリー摂取と適応的なカロリー摂取を調節する神経系と、社会行動を調節する神経系には、関連した回路が関与していることが知られているが、こうした動因決定の原因となる回路機構は分かっていない。今回我々は、眼窩前頭皮質の経験特異的なニューロン集団の、行動における因果的な役割を、細胞レベルの精度で調べた。眼窩前頭皮質は、カロリー摂取や社会的刺激のさまざまな局面で異なる応答を示す、多様で活動特異的なニューロン集団を含む報酬処理の主要なハブである。遺伝的に符号化した活動画像化と、個々に決められた複数の細胞を光遺伝学的に制御する方法の開発と適用とを組み合わせて、報酬経験(カロリー消費と社会的相互作用)中に多数の眼窩前頭皮質ニューロンの活動を、単一細胞レベルでリアルタイムに観察かつ操作した。その結果、眼窩前頭皮質中に、カロリー報酬あるいは社会刺激のどちらかに選択的に応答する別個のニューロン集団があり、個々に特定された生得的摂食応答ニューロンの活動は、摂食行動の増加と因果的に結び付いていることが分かった。対照的にこの効果は選択的で、生得的社会刺激応答ニューロンの単一細胞レベルの活性化は摂食を抑制し、摂食にも社会刺激にも応答しないニューロンの活性化は摂食行動を変化させなかった。これらの結果から、眼窩前頭皮質内に、例えば社会的影響などによって変わりやすい摂食行動を正確に両方向性に制御し得る細胞レベルの強力なサブネットワークが存在することが明らかになった。

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