Letter
物性物理学:三次元フォトニックトポロジカル絶縁体の実現
Nature 565, 7741 doi: 10.1038/s41586-018-0829-0
導波路、レーザー、共振器などの現代フォトニックデバイスでは、光子を有限体積中に閉じ込めることが非常に望ましい。数十年前、これが動機となって、全方向の光伝搬を禁じるフォトニックバンドギャップを持つフォトニック結晶の研究と応用が始まった。最近、トポロジカル絶縁体の発見に触発されて、トポロジカルな保護による光子の閉じ込めが、フォトニックトポロジカル絶縁体と呼ばれる二次元(2D)フォトニック構造で実証され、トポロジカルレーザーやロバストな光遅延線への応用が見込まれている。しかし、完全に三次元(3D)のトポロジカルフォトニックバンドギャップはまだ実現していない。今回我々は、3Dトポロジカルバンドギャップが極めて広い(25%バンド幅を超える)3Dトポロジカル絶縁体を実験的に実証したことを報告する。この複合材料(プリント基板上の金属パターン)は、磁気電気結合の強いスプリットリング共振器(古典的な電磁気的人工原子)からなり、「弱い」トポロジカル絶縁体(すなわち、表面ディラックコーンを偶数個持つ)、つまり2D量子スピンホール絶縁体の積層のように振る舞う。我々は、場の直接測定を用いて、ギャップがあるバルクのバンド構造とフォトニック表面状態のディラック型分散の両方をマッピングし、非平面状の表面に沿ったロバストな光子伝搬を実証した。今回の結果は、3Dトポロジカル絶縁体群をフェルミオンからボソンへと拡張し、3D構造のトポロジカルフォトニック共振器、回路、レーザーへの応用の道を開くものである。

