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分子生物学:切り出された直鎖状イントロンが酵母の増殖を調節する
Nature 565, 7741 doi: 10.1038/s41586-018-0828-1
スプライソソーム型イントロンは普遍的に存在するノンコーディングRNAで、通常は迅速に脱分枝されて分解を受ける。今回我々は、出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)の34の切り出されたイントロンについて報告する。これらのイントロンは、対数増殖期には迅速に分解されるが、増殖飽和状態や他のストレスによってTORC1(増殖シグナル伝達を統合する重要な因子)の阻害が長期化したときには、直鎖状RNAとして蓄積する。安定化されたイントロンはスプライソソームの構成要素と結合した状態に保たれていて、ラリアット(投げ縄)構造の分枝部位と3′スプライス部位との距離が短い点で他のスプライソソーム型イントロンと異なり、この短い距離がイントロン安定化の必要十分条件である。酵母でこうした独特なイントロンを欠失すると、増殖飽和状態で不利になり、TORC1阻害剤であるラパマイシンに慢性的に曝された場合には増殖率が異常に高くなる。元の、あるいは改変した安定なイントロンを再導入すると、この異常なラパマイシン応答は抑制される。このように、切り出されたイントロンは出芽酵母のTOR増殖シグナル伝達ネットワーク中で機能しており、より一般的には、切り出されたスプライソソーム型イントロンは生物学的機能を持っていると言える。

