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物性物理学:定常状態の負性容量の空間的分解
Nature 565, 7740 doi: 10.1038/s41586-018-0855-y
負性容量は、強誘電物質において新たに発見された状態であり、通常は利用できない熱力学空間の領域を利用することによってエレクトロニクスへの応用が期待されている。負性容量の既存の報告は、この現象の重要性を立証しているが、巨視的スケールでの発現に重点が置かれてきた。こうした発現によって、定常状態の負性容量の応用可能性、例えば強誘電体–誘電体ヘテロ構造体の容量増大やトランジスターのサブスレッショルドスイングの向上が実証されている。しかし、それらは、強誘電体がとる局所的な負性容量状態を間接的に測定した結果にすぎない。この現象を空間的にマッピングすれば、微視的スケールでの現象の理解に役立つとともに、技術的応用が見込まれるデバイスの最適設計にも役立つと思われる。今回我々は、強誘電体–誘電体ヘテロ構造体における定常状態の負性容量を直接測定した結果を示す。我々は電子顕微鏡法を用い、これをSrTiO3/PbTiO3超格子においてフェーズフィールドと第一原理に基づく(第二原理)シミュレーションによって補完することによって、負性容量状態が安定化している強誘電物質の局所領域を原子分解能で直接測定した。局所電場の再構築と併せて、原子変位(分極場における複雑パターンに関係する)を同時にベクトルマッピングすることによって、負性容量領域はエネルギー密度がより高く分極率がより大きい領域、すなわち分極が抑制されているドメイン壁であることが確認された。

