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気候科学:産業革命以降の北極の温暖化に応答したグリーンランドの融解水流出量の非線形的な増大

Nature 564, 7734 doi: 10.1038/s41586-018-0752-4

グリーンランド氷床(GrIS)の全球の海水準上昇への寄与は増大し続けており、最近の氷床質量の損失は、表面融解水の流出が支配的になっている。衛星観測から、GrISの表面融解範囲の増大傾向が明らかになっているが、衛星観測以前の融解の変動、融解量、流出量はまだよく分かっていない。本論文では、観測によって絞り込まれたGrISの表面融解量と流出量の数世紀にわたる連続的な記録を初めて提示し、最近のGrISの融解の規模は、少なくともこの350年において例外的であることを明らかにする。我々は、グリーンランド中西部の氷床コアの層序学的解析を通してこの記録を作成し、浸透帯の氷床コアにおける再凍結した融解層の測定を用いて、過去の融解速度を定量化し、再現性よく再構築できることを示す。我々は、より広範囲のグリーンランド全域にわたり、こうした氷床コアから得られた融解の記録とモデル化された融解速度、衛星観測によって得られた融解の継続期間との間に有意(P < 0.01)で空間的に広い相関があることを明らかにし、これによって過去の氷床スケールの表面融解量と流出量の再構築が可能になった。その結果、GrISの融解量は、1800年代半ばの産業革命の時代に北極域の温暖化が始まった直後に増大し始めたが、ごく最近になって自然変動の範囲を超えるようになったことが見いだされた。表面融解は夏期の気温上昇に対して非線形的に応答するため、継続的な大気の温暖化は、GrISの流出量と海水準への寄与を急速に増大させると考えられる。

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