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地球化学:海洋リソスフェアの凹部内での非生物的なアミノ酸合成
Nature 564, 7734 doi: 10.1038/s41586-018-0684-z
非生物的な炭化水素およびカルボン酸は地球上で形成されることが知られており、その顕著な例にマントル岩石の熱水変質作用過程がある。非生物的なアミノ酸の形成は、実験研究および熱力学計算の両方で予測されてきたが、地球環境での非生物的なアミノ酸形成が実証された例はまだない。今回我々は、高解像度の画像化技術を複数組み合わせた多モード手法を用い、大西洋中央海嶺アトランティス岩体(Atlantis Massif)の下の深部において、芳香族アミノ酸が非生物的に形成され、保存されていたことを示す証拠を得た。これらの芳香族アミノ酸は、岩体の蛇紋岩の変質作用後期に、鉄に富むサポナイト粘土が触媒するフリーデル–クラフツ反応によって形成された可能性がある。海洋リソスフェアでの流体–岩石相互作用によるアミノ酸の非生物的な生成の可能性が実証されたことで、生命の起源に関する深海熱水説の信用性が高まるとともに、太古の代謝および現在の深海生物圏の機能に関する手掛かりが得られる可能性がある。

