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構造生物学:クライオ電子顕微鏡によって明らかになったセロトニン結合完全長5-HT3A受容体の2種類のコンホメーション

Nature 563, 7730 doi: 10.1038/s41586-018-0660-7

5-HT3Aセロトニン受容体はリガンド依存性の五量体陽イオンチャネル(pLGIC)で、放射線療法や化学療法に伴う悪心・嘔吐を管理するための臨床標的である。セロトニンが結合すると、リガンドが結合する細胞外ドメイン(ECD)、膜貫通ドメイン(TMD)、細胞内ドメイン(ICD)の全体にわたる大規模なコンホメーション変化が引き起こされるが、その分子レベルでの詳細は明らかになっていない。今回我々は、セロトニンが結合した完全長5-HT3A受容体がとる2種類の異なるコンホメーションの構造を、3.32 Åおよび3.89 Å分解能で決定した。これら2つの構造から、チャネル活性化の基盤となる仕組みが明らかになった。アポ5-HT3A受容体と比較すると、セロトニン結合状態ではECDとTMDが大きく動いてねじれが生じ、それが165 Åの長さの透過経路の開口につながる。注目すべきは、この動きによって、TMDとICDの境界面の位置に側方を向いたイオン透過のための開口部が複数作られることである。これらの構造は、分子動態のシミュレーションと組み合わせることで、複数のドメインにわたる連動したコンホメーション変化と機能調節についての新たな手掛かりをもたらす。

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