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地質学:グリーンランドの37億年前の岩石に見いだされた生命の証拠の再評価
Nature 563, 7730 doi: 10.1038/s41586-018-0610-4
グリーンランドの古始生代の表成岩帯は地球最古の岩石を含み、地球上の生命に関する最古の証拠の探索において主要な研究対象となっている。しかし、変成作用によって岩石の本来の組織および組成はほとんど失われているため、生物の痕跡の保存に関して難題がもたらされている。グリーンランドのイスア表成岩帯の37億年前の岩石に関する最近の研究では、変形の少なさと閉鎖系の変成作用によって初期の堆積岩としての特徴(微生物を介した堆積により形成された、円錐状およびドーム状のストロマトライトと推定される層状堆積構造物など)が保存されている希少な帯状岩石構造が報告されている。これらの構造物の形態、成層構造、鉱物的性質、化学的性質、地質学的状況は、37億年前という地球の岩石記録の始まりの時期までに、海の浅瀬環境で微生物マットが形成されたことに起因するとされた。今回我々は、新たな調査を行い、これらの構造物が非生物的であり、堆積後に生じたものであることを明らかにする。これらの構造物の母岩構造状況内での形態および配向性の三次元分析と、主要元素と微量元素の化学的性質の組織特異的な分析との組み合わせから、「ストロマトライト」とされたこれらの構造は、炭酸塩が変質した変堆積岩内で埋没のはるか後に形成された変形構造の集合体の一部だと解釈する方がより妥当であることが示された。イスア表成岩帯の構造物に関する今回の調査は、火星において生命が存在したことを示す証拠を探索する際の教訓になるとともに、形態、岩石構造、地球化学的性質を適切なスケールで三次元的に総合分析することの重要性を浮き彫りにしている。

