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神経科学:運動計画に関わる皮質小脳ループ

Nature 563, 7729 doi: 10.1038/s41586-018-0633-x

前頭皮質の持続的で激しく増減する神経活動は、特定の運動を予測する。準備活動は複数の脳領域にわたって見られるが、どの領野が関与し、この活動が複数領域間相互作用によってどのように仲介されるのかは分かっていない。小脳は、主として短い時間スケールの運動の制御に関わると考えられているが、小脳は認知過程でも役割を持つと提唱されている。ヒトでは、小脳の損傷が計画や作業記憶に障害をもたらす場合がある。今回我々は、運動計画の際の前頭皮質での情報の持続的表現が、小脳に依存していることを示す。マウスに、短期記憶を用いて次の方向性を持つ運動を計画する知覚弁別課題を行わせた。内側深部小脳核(室頂核)を一過的に擾乱すると、運動の実行は障害されないが次の応答の正確さが低下した。運動開始の数秒前、運動準備活動が前頭皮質と小脳核の両方で観察された。前頭皮質の活動を抑制すると小脳核の準備活動も消失し、皮質の準備活動の維持には小脳室頂核の活動が必要だった。室頂核出力は、視床を介して前頭皮質の行動関連部分に選択的に送られ、これによって皮質小脳ループが閉じる。今回の結果は、運動計画の際の持続的神経活動動態が、複数の脳領域をまたいだ神経回路によって維持され、小脳の演算機能は稼働中の運動制御の枠を超えて関与する、とする見解を支持している。

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