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微生物学:若年発症1型糖尿病でのヒト腸マイクロバイオームについてのTEDDY研究結果

Nature 562, 7728 doi: 10.1038/s41586-018-0620-2

1型糖尿病(T1D)は膵島ベータ細胞を攻撃の標的とする自己免疫疾患であり、複雑な遺伝的要因や、患者の環境リスクへの曝露、腸マイクロバイオームなどの複数の遺伝学的および環境的な要因が混在している。ウイルス感染や広範囲にわたる腸内ディスバイオ-シスが、原因候補あるいは要因の1つであることが明らかになってきている。しかし、ヒトでの研究では、こうした症状の引き金となる微生物組成や機能変化で、膵島自己免疫やT1Dを予測できるものはまだ見つかっていない。今回我々は、大部分が非ヒスパニック系白人小児である783人から採取した糞便試料中の1万913のメタゲノムを解析した。これらの試料は、TEDDY(The Environmental Determinants of Diabetes in the Young)研究において、生後3か月から臨床評価項目(膵島自己免疫あるいはT1Dの発症)に至るまで毎月採取されたもので、小児期早期の腸マイクロバイオームがたどる自然変化を、膵島自己免疫、T1Dの診断、さらには抗生物質治療やプロバイオティクス摂取のような小児期早期によく見られる事象と関連させて詳細に調べるのに使われた。対照群の小児のマイクロバイオームは、発酵や短鎖脂肪酸生合成に関連した遺伝子をより多く含んでいたが、これらは地理的に多様な臨床施設にわたって特定の分類群との一貫した関連は見られず、T1Dと関連する微生物因子は分類学的には分散しているが、機能的に見ればよりまとまっていると考えられる。乳幼児のマイクロバイオームの樹立と発達についてより広く調べたところ、分類学的プロファイルと機能的プロファイルの両方が動的であり、かつ個人間の差異が極めて大きく、生後1年間では、ビフィズス菌(Bifidobacterium)属の概して相互排他的な3つの細菌種(B. bifidumB. breveB. longum)のうちの1つ、またはプロテオバクテリア門の細菌が優占していた。特に、B. longumサブセットの1つで見られたヒト母乳のオリゴ糖利用に関わる遺伝子の菌株特異的保有は、母乳哺育の乳幼児でのみ見られた。TEDDY腸メタゲノムのこれらの解析結果は、膵島自己免疫やT1D、また小児期早期に起こる他の事象に関して、発達中の腸マイクロバイオームの最大かつ最も詳しい縦断的機能プロファイルを提供している。これらのデータは、ヒトコホートやT1Dマウスモデルから得られた既存の証拠と合わせ、ヒトの若年発症T1Dでの短鎖脂肪酸の保護的作用を裏付けている。

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