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気候科学:南大洋の深海における100〜1000年の時間スケールでの二酸化炭素の貯蔵と放出

Nature 562, 7728 doi: 10.1038/s41586-018-0614-0

最近の氷期における大気中の二酸化炭素(CO2)の変化の原因は、まだ完全には説明されていない。氷期と間氷期の間のCO2の変化の機構として提案されているものの大半は、深海との炭素交換に重点を置いており、これは、そうした炭素交換が大規模で大気との間の交換が比較的速いためである。南大洋は、この領域では深海の大半が大気へと換気しているため、CO2の交換に重要な役割を担っていると考えられている。しかし、南大洋の深海における炭素貯蔵の変化の再構築は困難であるため、この仮説の直接的な検証はほとんど行われていなかった。本論文では、南大洋の深海のpH、従ってCO2の化学的作用を過去4万年間にわたって記録した、深海サンゴのホウ素同位体データを提示する。我々は、南極大陸の縁辺に最も近く、海洋の下部の循環セルを形成する南大洋の深層水の影響を最も受ける観測点において、海洋のpHと大気中のCO2との間に密接な関係を見いだした。すなわち、CO2濃度が低い期間では海洋のpHが低く、海洋の炭素貯蔵が増大していることを反映しており、CO2濃度が高い期間では海洋のpHが高く、海洋から大気へ炭素が失われていることを反映していた。これに対応して、浅い観測点では、CO2が急激に増加する期間において、海洋のpHが急速に(100〜1000年のスケールで)減少し、深海から海洋上層、ひいては大気への急速な輸送を反映していることが見いだされた。今回の知見によって、氷期のCO2の変化における南大洋の深海の重要性が確かめられ、急速な気候変動に対する動的フィードバックとして深海のCO2の放出が100年スケールで生じる可能性が示された。

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