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発生生物学:OTX2はマウスの生殖系列への進入を制限する

Nature 562, 7728 doi: 10.1038/s41586-018-0581-5

有性生殖や種の生存には、生殖細胞の体細胞系列からの分離がうまく行くことが極めて重要である。マウスでは、あらゆる生殖細胞の前駆体である始原生殖細胞(PGC)は、着床後の胚盤葉上層から誘導される。誘導には、予定PGCへのBMP4シグナル伝達と、PGC転写因子群の内因性作用が必要である。しかし、BMP4と、体細胞系列からのPGC分離に関わるPGC転写因子群の誘導とを結び付ける分子機構は解明されていない。今回我々は、転写因子OTX2がこの過程の主要な調節因子であることを示す。in vitroでもin vivoでも、PGCプログラムの開始に先立って、Otx2の発現低下が起こった。in vitroでOtx2を欠失させると、PGC様細胞への分化効率が著しく上昇し、PGCの反応能を持つ期間が長くなった。Otx2活性がない場合、PGC様細胞の分化は、本来なら不可欠なサイトカインシグナルに依存しなくなり、PGC転写因子であるBLIMP1がなくても生殖系列への進入を開始する。in vivoでOtx2を欠失させると、PGC数が増加した。これらのデータから、OTX2は、PGC転写因子の上流で抑制的に働いて、胚盤葉上層細胞が生殖系列へと進入するのを空間的時間的に制限する阻害因子として機能していて、それにより体細胞系列から分離する生殖系列細胞の数を適正に保っていることが実証された。

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