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神経科学:老化したグリア細胞の除去はタウ依存的病変と認知機能低下を防ぐ
Nature 562, 7728 doi: 10.1038/s41586-018-0543-y
細胞老化は、独特の分泌表現型を伴う不可逆的な細胞周期停止を特徴とし、細胞内外のさまざまな因子により誘導され得る。細胞周期抑制タンパク質p16INK4Aを発現する老化細胞は、自然に起こる老化関連の組織劣化を活発に促進し、アテローム性動脈硬化症や変形性関節症など、いくつかの老化関連疾患に関与することが知られている。神経変性疾患の患者では老化のさまざまなマーカーが観察されているが、これらの疾患の原因における老化細胞の役割については不明である。今回我々は、老化細胞の蓄積と認知機能に関連するニューロン消失との間に因果関係があることを示す。タウ依存的な神経変性疾患のモデルであるMAPTP301SPS19マウスでは、p16INK4A陽性の老化したアストロサイトやミクログリアが蓄積していることが分かった。このような老化細胞が生じたときに、INK–ATTACトランスジェニックマウスを用いてこれらの細胞を除去すると、グリオーシス、可溶性と不溶性の両方のタウの過剰リン酸化による神経原繊維変化の沈着、大脳皮質や海馬のニューロンの変性が抑制され、その結果として、認知機能が維持された。第一世代の老化細胞死誘導(senolytic)薬による薬理学的介入は、タウの凝集を変化させた。まとめると以上の結果は、老化細胞が、タウを介した疾患の発生と進行で役割を持つことを示すとともに、老化細胞の標的化によって、これらの疾患の治療の道が開かれる可能性を示唆している。

