Letter
光学物理学:電池で動作する集積型周波数コム生成器
Nature 562, 7727 doi: 10.1038/s41586-018-0598-9
光周波数コムは、さまざまな用途向けに、これまでにない周波数精度とタイミング精度で相互にコヒーレントな等間隔スペクトル線をもたらす広帯域光源である。カー非線形性を通してマイクロ共振器で生成される周波数コムには、単一周波数ポンプレーザーが必要であり、これによってスケーラブルで電力効率が高い超小型デバイスを実現できる可能性がある。今回我々は、マイクロ共振器にも集積型レーザー共振器にもなる極めて損失の低い窒化ケイ素導波路を使用することで、この可能性を実現するデバイス、すなわちレーザー集積型カー周波数コム生成器を実証する。このデバイスは、わずか98 mWのポンピング電力を用いて、波長1550 nm付近で繰り返し率194 GHzの低雑音ソリトンモードロックコムを生成する。我々が用いた二重共振器構成は、レーザーとマイクロ共振器を組み合わせており、これらを密に集積化したことによって融通性が実証され、極めて消費電力が低いので、携帯性とロバスト性が非常に高い周波数基準やタイミング基準、センサー、信号源を作製可能になるはずである。また、今回のマイクロ共振器とレーザーとのチップベースの集積化によって、コムやソリトンの生成のダイナミクスを調べる手段も得られるはずである。

