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細胞進化学:Asgard上門アーキアのゲノムにはアクチンを調節するプロフィリンがコードされている

Nature 562, 7727 doi: 10.1038/s41586-018-0548-6

真核細胞の起源は明らかになっていない。最近、メタゲノミクス塩基配列解読によってAsgard上門アーキアで真核細胞遺伝子ホモログ候補が複数見つかり、これは真核細胞がアーキアドメイン内から進化したとする仮説に一致している。しかし、これらの真核細胞様塩基配列の多くは相違が著しく、またこの上門アーキアに属する生物の実体が撮像されたり、培養が行われたりしていないため、アーキアのこのようなタンパク質が、真核細胞のそれらに対応するタンパク質と機能的にどの程度同等なのかという疑問が投げ掛けられている。今回我々は、Asgard上門アーキアが機能性のプロフィリンをコードしていることを示し、従って、このアーキア上門に属する生物が真核細胞の特徴の1つである調節されたアクチン細胞骨格を持つことを立証する。ロキ門アーキアのプロフィリン1、同じくプロフィリン2、それにオーディン門アーキアのプロフィリンは、プロフィリンの典型的な折りたたみ構造をとっていて、ウサギアクチンと相互作用できる。これは、12億年以上前に分岐した種間のタンパク質相互作用である。生化学的実験から、哺乳類アクチンがAsgard上門のプロフィリンの存在下で重合することが分かった。しかし、ロキ門、オーディン門、ヘイムダル門のプロフィリンは矢尻端の伸長を妨げる。これらのアーキアのプロフィリンはアクチンフィラメントの自発的核形成も遅らせ、この影響はリン脂質が存在すると低下する。Asgard上門のプロフィリンはポリプロリンモチーフとは相互作用せず、従ってプロフィリン–ポリプロリン間の相互作用は、おそらく真核生物ドメイン系統で後に進化したのだろう。これらの結果から、Asgard上門アーキアは、原始的で極性があり、プロフィリンによって調節されるアクチン系を持つと考えられる。Asgard上門のプロフィリンはリン脂質感受性であるので、この系は膜に局在しているのかもしれない。Asgard上門アーキアは、膜トラフィッキングやエンドサイトーシスに関わる真核生物様遺伝子候補もコードしていると予測されている。そのため、真核細胞の運動、ポドソームやエンドサイトーシスで観察されるような、アクチンによって調節される真核細胞様の膜動態をこのようなアーキアがひき起こすことができるどうかをはっきりさせるために、次に必要なのは画像化である。

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