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物性物理学:トポロジカル表面バンドにおける光波駆動されたディラック電流のサブサイクル観測

Nature 562, 7727 doi: 10.1038/s41586-018-0544-x

交流バイアスとして光の搬送波を利用すれば、光学的なクロックレートでのエレクトロニクスが可能になるかもしれない。光波駆動された電流は、固体の高次高調波生成、ナノ構造体の電荷輸送、アト秒ストリーキング実験、原子分解能の超高速顕微鏡法に不可欠と考えられてきた。しかし、従来型の半導体や誘電体では、電子が有限の有効質量を持ち、極めて高速で散乱されるため、電子のバリスティック伝導や速度は制限される。トポロジカル絶縁体のディラック型の準相対論的バンド構造では、これらの制約が解消され、結果として光波エレクトロニクスの新しい時代が開かれる可能性がある。光波エレクトロニクスにおける複雑な電子運動を理解するには、搬送波によって駆動される電流を多角的な実験で実現することが極めて重要となる。本論文では、サブサイクル時間分解能の角度分解光電子放出分光法を用いて、Bi2Te3のトポロジカル表面状態のバンド構造において、テラヘルツ光パルスの搬送波がディラックフェルミオンを加速する様子を直接観測できることを報告する。放出された光電子のテラヘルツストリーキングが表面の電磁場に追随する間に、加速されたディラック状態は、運動量空間中で電子の著しい再分布を生じさせる。このような慣性のない表面電流は、スピン–運動量ロッキングによって保護されており、弾道平均自由行程が数百ナノメートルで、最大電流密度が2 A cm−1に達することから、完全にコヒーレントな光波駆動電子デバイス向けの現実的なパラメーター空間が開かれる。さらに、今回のサブサイクル分解能のバンド構造解析によって、固体における電子の動的現象や強電場との相互作用に関する我々の理解が大きく進展することが期待される。

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