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生化学:転写因子とヌクレオソームの相互作用の全体像

Nature 562, 7725 doi: 10.1038/s41586-018-0549-5

ヌクレオソームはゲノムの大部分に存在し、遺伝子発現を誘導する領域では転写因子によって不安定化されると考えられている。しかし、転写因子とヌクレオソームDNAとの相互作用の様式については、ほとんど知られていない。今回我々は、さまざまな構造ファミリーを代表する220の転写因子とヌクレオソームとの相互作用を系統的に調べた。調べた転写因子の大多数は、ヌクレオソームDNAに対しては遊離のDNAよりも接近しにくいことが見いだされた。この結果はこれまでの観察と一致している。ヌクレオソームDNAに結合した転写因子と遊離DNAに結合した転写因子から回収したモチーフは概して似ているが、ヌクレオソームによる立体障害や足場形成の結果、モチーフが特異的な位置と方向を持つことになる。多数の転写因子がヌクレオソームDNAの末端近く、あるいはDNAの溶媒に露出する側に(すなわち一定の間隔を開けて)選択的に結合していた。また、ヌクレオソームDNAにいつも特定の向きで結合している転写因子も複数見つかった。一部の転写因子は、DNAらせんが1本しか巻き付いていないダイアド領域のDNAと特異的に相互作用するが、2本のDNAらせんが巻き付いている部位を選んで2本のそれぞれに特異的に結合している転写因子も存在した。これらの知見は、遊離のDNAとヌクレオソームDNAへの転写因子の結合には注目すべき違いがいくつもあることを示しており、転写因子とヌクレオソームとの多様な相互作用の全体像を明らかにしている。

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