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神経科学:視覚野と海馬での主観的な空間的位置のコヒーレントな符号化

Nature 562, 7725 doi: 10.1038/s41586-018-0516-1

視覚の重要な役割の1つはナビゲーションを導くことであり、ナビゲーションは視覚によって強く誘導されている。実際に脳の視覚系とナビゲーション系は相互作用していることが知られており、環境内の位置に関する信号は、早くも視覚野で現れると示唆されている。今回、これらの信号の性質を決定するため、マウスがバーチャルリアリティー中で通路を進む際に、一次視覚野(V1)と海馬CA1領域の活動を記録した。その通路には2か所に同一の目標物が置かれ、視覚専用ニューロンはそれらの場所で同様の応答を示すようにしてある。しかし、多くのV1ニューロンは、一方の位置の目標物に対してのみ、あるいは一方に他方より強く応答した。こうした空間位置による視覚応答の調節は、例えば移動速度のような要因から説明することはできなかった。この調節が、ナビゲーション信号やマウスの主観的な位置の判断と関連しているかどうかを調べるため、通路内の報酬ゾーンに到達すると報酬の水を舐められるようにマウスを訓練した。CA1でもV1でも、ニューロン群は通路に沿ったマウスの位置を符号化しており、それらの位置表現の誤りは相関していた。また、両表現とも、実際の位置よりも水舐めから推定されるマウスの主観的な位置判断をより強く反映していた。マウスがある場所で水舐めを行おうとしたとき、その正誤にかかわらず、V1とCA1の両ニューロン群は、マウスが報酬ゾーンにいるとして応答した。従って、V1での視覚応答は、海馬で符号化されて主観的位置を反映する信号にコヒーレントなナビゲーション信号によって制御されていると結論付けられる。こうしたナビゲーション信号は、早くも一次感覚領域に存在することから、このような信号は皮質での感覚情報処理にまで広がっていると考えられる。

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