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古生物学:哺乳類の顎と中耳の進化において小型化が果たした役割

Nature 561, 7724 doi: 10.1038/s41586-018-0521-4

哺乳類の顎の進化は脊椎動物史の中でも最も重要な新機軸の1つであり、過去2億2000万年にわたる哺乳類の並外れた放散および多様化を支えている。特に、下顎が歯の生えた単一の骨(歯骨)へと変化して新たな顎関節が出現し、その一方で祖先的な顎の骨の一部が哺乳類中耳へと組み込まれたことは、形態的構造の転用の典型的な例として引き合いに出されることが多い。哺乳類の顎の進化は化石標本に極めてよく記録されているが、祖先的な顎関節の骨が、負荷のかかる強力な咀嚼のための関節の蝶番としての機能と、聴覚に使えるほどに繊細な下顎中耳の機能とをいかにして両立することができたのかというパラドックスは今なお存在する。今回我々は、デジタル復元、コンピューターモデリングおよび生体力学的解析を用いて、初期の哺乳類の顎の小型化が顎関節の変化の主要な駆動要因であったことを実証する。犬歯類から哺乳型類(mammaliaform)への移行における主要な非哺乳型類タクソンには、これまで考えられてきたような、顎関節にかかる応力の減少と咬合力の増加の同時進行を示す証拠は存在しないことが明らかになった。顎の筋肉系の動員における変化は、現生哺乳類の進化において起きたものだが、関節の負荷を減少させつつ咬合力を増加させるという下顎機能の最適化は、哺乳類の顎関節の新形態が出現する後までは起こらなかった。これは、小型化によって哺乳類の顎関節の進化に選択的な枠組みがもたらされ、その後で歯骨後方の骨が哺乳類中耳に組み込まれたことを示唆している。

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