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材料科学:ドメイン壁によって増強されるチューナブルな共振マイクロ波強誘電体

Nature 560, 7720 doi: 10.1038/s41586-018-0434-2

電場に応答する強誘電分極の秩序化とその軌跡は、不揮発性メモリー、トランスデューサー、電気光学デバイスの動作に不可欠である。しかし、印加電場に対するデバイス応答ではドメイン壁によって高い誘電損失とヒステリシスが生じるため、通信デバイスにおけるキャパシタンスの電圧制御や周波数アジリティーには、ドメイン壁が障害になると長く考えられてきた。こうした影響を避けるには、チューナブル誘電体を圧電共振条件下で、強誘電キュリー温度よりも大幅に高い温度での動作に依拠して動作させることが多いが、この条件ではチューナビリティーが犠牲になる。そのため、チューナブル誘電体デバイスでは、高チューナビリティーの要求と低損失の要求のトレードオフが避けられず、性能指数が厳しく制限される。今回我々は、ドメイン構造を利用することで、圧電共振なしで超低損失と非常に優れた周波数選択性を実現できることを示す。我々は、化学組成だけでなく、熱力学的に予測されたひずみ誘起型のさまざまな強誘電ドメイン壁の近さと接近しやすさによって特性が決まる本質的にチューナブルな材料を用いた。その結果得られたギガヘルツのマイクロ波チューナビリティーと誘電損失は、最も優れた膜デバイスよりも1~2桁優れており、バルク単結晶の性能に匹敵した。測定で得られたQ値は理論予測によるゼロ場固有限界を超えているが、これは、通常は共振を伴う場誘起圧電振動ではなく、ドメイン壁のゆらぎに起因するためである。また、個々のデバイスにおいて、L、S、Cマイクロ波帯(1~8 GHz)全域にわたる共振周波数チューニングが実現され、この周波数範囲は、本質的にチューナブルな最良の材料のそれと比較して約100倍であった。今回の結果は、現在の限界を乗り越えるのに使用できるナノメートルスケールのドメイン構造候補の相空間が実り多いものであることを示すとともに、極めて高い周波数アジリティーと低損失のマイクロ波デバイスを得る有望な戦略を実証している。

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