Article

免疫学:新たなミトコンドリアDNAの合成がNLRP3インフラマソームの活性化を可能にする

Nature 560, 7717 doi: 10.1038/s41586-018-0372-z

NLRP3インフラマソーム活性の調節異常は、無制御な炎症を引き起こし、このような炎症は多くの慢性疾患の根底にある。NLRP3インフラマソームの集合や活性化にはミトコンドリアの損傷が必要だが、構造的に多様なインフラマソーム活性化刺激に対して、マクロファージが応答できる仕組みについては明らかにされていない。本論文では、Toll様受容体の結合後に誘導されるミトコンドリアDNA(mtDNA)の合成が、NLRP3シグナル伝達に必須であることを示す。Toll様受容体はMyD88やTRIFアダプターを介してシグナルを伝達し、mtDNA合成のためのデオキシリボヌクレオチドを供給する律速酵素であるCMPK2の転写を、IRF1依存的に引き起こす。CMPK2依存的なmtDNA合成は、NLRP3活性化因子に曝露された後の酸化されたmtDNA断片の産生に必要となる。細胞質の酸化mtDNAは、NLRP3インフラマソーム複合体と会合し、その活性化に必要である。このCMPK2の触媒活性への依存性は、NLRP3インフラマソーム関連疾患をより有効に制御する治療機会をもたらす。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度