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気候科学:過去の永久凍土層の炭素の広範囲に及ぶ損失と現在の土壌への正味の蓄積

Nature 560, 7717 doi: 10.1038/s41586-018-0371-0

大気中の二酸化炭素濃度は、最終氷期極大期(LGM、約2万1000年前)から産業革命以前の時代にかけて増大した。氷期から間氷期への遷移期におけるこうした大気中の二酸化炭素(およびメタン)の濃度変化は、LGMにおいて永久凍土層に貯蔵され、その後の凍土の融解の結果分解され放出された有機炭素の影響を受けたと考えられている。また、退氷期に見られる大気中のかなり不規則なδ13CとΔ14Cのシグナルは、生物圏の生産力が低かった(従って炭素があまり貯蔵されなかった)にもかかわらず、LGMには大量の不活性な炭素が陸上に貯蔵されていたことで部分的に説明できると示唆されている。本論文では、LGMのバイオーム、泥炭地地域、深部の堆積物の、広がりと炭素含有量を再構築することによって経験的に導いた、LGMの永久凍土層に貯蔵された炭素量の見積もりを提示する。LGMの北半球の永久凍土層について見積もられた総土壌炭素貯蔵量は、同じ地域の現在の(永久凍土層と非永久凍土層の両方の)貯蔵量の見積もりよりも少ないことが見いだされた。LGMから現在にかけての永久凍土層の面積の著しい減少に伴って、土壌の総炭素貯蔵量は約400ペタグラム増加していた。土壌炭素のこうした増加は、永久凍土層の炭素はLGM以降の大気中の炭素プールに正味では寄与していなかったことを示唆している。しかし、今回の結果は、永久凍土層に閉じ込められた炭素量が氷期後に約1000ペタグラム減少した可能性も示しており、これは以前の研究を裏付けている。さらに、LGMには主に永久凍土層の鉱物土壌やレス堆積物に炭素が貯蔵されていたが、現在では泥炭地、鉱物土壌、永久凍土層のレス堆積物にほぼ均等に分配されるようになったことも明らかになった。

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