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構造生物学:菌類と後生動物のミトコンドリアカルシウム単輸送体のクライオ電子顕微鏡構造
Nature 559, 7715 doi: 10.1038/s41586-018-0331-8
ミトコンドリアカルシウム単輸送体(MCU)は非常に選択性の高いカルシウムチャネルで、ミトコンドリアへのカルシウム流入の主な経路である。チャネルがイオン透過を促進し、イオン選択性を達成している仕組みはよく分かっていない。その一因は、MCUは他の細胞チャネルとは異なった構造を持つと考えられていることである。今回我々は、ゼブラフィッシュおよび菌類のCyphellophora europaeaに由来するMCUチャネルの、それぞれ8.5 Åおよび3.2 Å分解能でのクライオ(極低温)電子顕微鏡再構成について報告する。MCUについて以前に報告された五量体であるという化学量論的結論とは異なり、今回のチャネルは両方共に四量体であった。C. europaeaのMCUの原子モデルから、保存されたWDXXEPシグネチャー配列が選択性フィルターを形成していて、その中ではカルシウムイオンが1列に並んでいることが分かった。コイルドコイル構造の脚部が、ミトコンドリアマトリックス内で小孔をN末端ドメインに連結している。C. europaeaのMCUでは、N末端ドメインが2つの二量体からなる二量体を形成しており、ゼブラフィッシュのMCUでは、N末端ドメインが非対称な三日月型を形作っている。これらの構造から、この特異なチャネルのイオン透過とカルシウム選択性の基盤となる原理が明確になった。

