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神経生物学:ショウジョウバエの配偶者選択性の基盤となる中枢神経回路の進化

Nature 559, 7715 doi: 10.1038/s41586-018-0322-9

求愛儀式は、近縁種間の生殖の障壁強化に役立つ。キイロショウジョウバエ(Drosophila melanogaster)とオナジショウジョウバエ(D. simulans)は生殖隔離を示すが、それは雌のキイロショウジョウバエが、雄のキイロショウジョウバエの求愛行動を促進するが雄のオナジショウジョウバエの求愛行動は抑制するフェロモン、7,11-ヘプタコサジエンを産生するという事実が1つの要因になっている。今回我々は、雄のキイロショウジョウバエとオナジショウジョウバエのフェロモン処理経路を比較して、これらの姉妹種が7,11-ヘプタコサジエンに種間識別の基礎となる正反対の行動誘意性を付与する仕組みを調べた。その結果、両種の雄はどちらも相同な末梢感覚ニューロンを用いて7,11-ヘプタコサジエンを検知するが、その信号は求愛行動を制御するP1ニューロンに異なって伝達されることが分かった。求愛促進ニューロンへの興奮と抑制のバランスの変化が、キイロショウジョウバエの興奮性フェロモン手掛かりをオナジショウジョウバエの抑制性手掛かりへと変換させる。今回の結果は、種特異的フェロモン応答が、末梢の検知機構を保存したまま中枢回路を多様化させることから生じ得る仕組みを明らかにし、神経回路の柔軟なノードがどのように行動の進化に寄与し得るか実証している。

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