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天文学:エンセラダスの深部を起源とする高分子有機化合物
Nature 558, 7711 doi: 10.1038/s41586-018-0246-4
土星の衛星エンセラダスには全球的な水の海が存在し、それは氷殻の下、岩石質の核の上に位置している。低温火山活動性のプリュームが、海を起源とする物質を含む氷粒や水蒸気を、氷殻の温かい亀裂を通して宇宙空間に放出している。熱水活動は、潮汐散逸からエネルギーを供給され、多孔質の核の深部で生じていると推測されている。これまでプリュームの物質中には、分子質量が主に50原子質量単位未満の単純な有機化合物しか観測されていなかった。本論文では、分子質量が200原子質量単位を超える、複雑な高分子有機物質を高濃度に含む氷粒の放出を観測したことを報告する。データから、氷粒中に検出された高分子の構造が絞り込まれ、氷殻下の海水面の上に有機物に富んだ薄い層が存在することが示唆された。この場所では、気泡の破裂によって生成される有機物の核形成コアから、エンセラダスの濃度が高い有機物質インベントリーを探査できるようになる。

