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微生物学:二次代謝産物生合成のための多様な遺伝子を有する新規な土壌細菌

Nature 558, 7710 doi: 10.1038/s41586-018-0207-y

土壌生態系では、微生物は、抗生物質、抗真菌性抗生物質、シデロフォアなどのさまざまな二次代謝産物を産生して、他の生物や環境とのコミュニケーション、競争、相互作用を仲介している。既知の抗生物質の大半は少数の培養可能な微生物タクソンに由来しており、土壌に存在する大部分の細菌の生合成能はこれまでほとんど調べられていなかった。今回我々は、草原土壌のメタゲノムからほぼ完全な数百のゲノムを再構築し、これまであまり研究されていなかった門に属する微生物を明らかにした。これらの微生物は、よく研究されている遺伝子クラスターとは異なる、ポリケチドや非リボソームペプチドの生合成のさまざまな遺伝子クラスターをコードしていた。これらの生合成座位は、アシドバクテリア門、ヴェルコミクロビア門、ゲマティモナス門、門候補であるRokubacteriaに属する新たに特定された複数の細菌によってコードされていた。これらの分類群の細菌は土壌に非常に豊富に存在するが、こうした細菌がゲノム解析によって二次代謝産物の産生と確実に結び付けられたことはこれまでなかった。具体的には、土壌バイオームで最も豊富に見られる細菌門であるアシドバクテリア門の新たに特定された細菌において、数多くの生合成遺伝子の特徴が明らかになった。分岐した系統由来の2つのアシドバクテリアゲノムが突き止められ、各ゲノムには、ポリケチドや非リボソームペプチドの大規模な生合成座位を1ゲノム当たり最大15座位という、並外れて大規模なレパートリーがコードされていた。今回調べた土壌生態系において、ポリケチドシンターゼや非リボソームペプチドシンテターゼをコードする遺伝子の発現を追跡するため、ミクロコスム操作実験で120時点のサンプリングを行い、メタトランスクリプトミクスを用いたところ、遺伝子クラスターが環境の撹乱に応答して差次的に共発現を示すことが分かった。特定の生物の転写共発現ネットワークは、生合成遺伝子を、二成分制御系、転写活性化、抗微生物抵抗性と推定される性質、鉄調節に関連させることで、代謝産物の生合成を環境感知や生態的競争の過程と結び付けている。我々は、豊富に存在し、系統発生学的に多様な土壤微生物の生合成能が、これまでは過小評価されていたと結論する。これらの生物は、新たな抗生物質などの医薬化合物の必要性に取り組むための天然物の資源となる可能性がある。

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