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ナノスケールデバイス:相殺的σ干渉を用いた単一分子コンダクタンスの包括的抑制

Nature 558, 7710 doi: 10.1038/s41586-018-0197-9

分子やナノスケールのあらゆる絶縁材料と誘電材料を通る電子トンネリングは、長さの増加に伴う指数関数的な減衰、つまり電流を担う電子の能力に反映される長さ依存性を示す。最近、長さに依存しない機構である相殺的量子干渉によって、分子接合を通るコヒーレントなトンネリングも抑制され得ることが実証された。以前に研究された炭素系分子では、全ての透過チャネルを相殺するには、π軌道系とσ軌道系の両方からの電流への寄与を抑制する必要があると思われる。これまでの相殺的干渉についての報告では、πチャネルを通る場合にのみ透過の減少が実証されていた。本論文では、官能化ビシクロ[2.2.2]オクタシラン部分を有するケイ素系飽和分子がσ系において相殺的量子干渉を示すことを報告する。分子ケイ素は伝導性ワイヤーを形成することが多いが、我々は、コンダクタンス測定とab initio計算の組み合わせを用いて、相殺的σ干渉(今回はケイ素–ケイ素結合を二環式分子骨格内の重なり形配座に固定して実現された)によって、長さが1 nm未満の極めて絶縁性の高い分子が生成されることを示す。今回生成された分子は、非常に高い熱電能(0.97 mV K−1)も示しており、これは、相殺的干渉によって全てのトンネリング経路が抑制されたことを示すさらなる実験的証拠である。計算では、中央のビシクロ[2.2.2]オクタシラン部位は、それが占める空間が空の場合よりも伝導性が小さいことが示された。今回提示した分子設計は、量子干渉に基づく単一分子絶縁体への取り組みの概念を実証するものである。

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