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腫瘍免疫学:TET2の破壊はCD19標的T細胞の治療効果を高める

Nature 558, 7709 doi: 10.1038/s41586-018-0178-z

遺伝的に改変したT細胞によるがん免疫療法は、B細胞の悪性腫瘍の治療に用いられ、成功を収めている。この戦略では、腫瘍細胞を殺すよう指示するキメラ抗原受容体(CAR)をコードするウイルスベクターやトランスポゾンの挿入により、T細胞のゲノムを変化させる。しかし、この手法は、CAR T細胞の増殖や存続の程度によって制限されることが多い。今回我々は、CD19タンパク質を標的とするCAR T細胞による治療を受けた1名の慢性リンパ性白血病患者での研究から得られた、機構に関する手掛かりについて報告する。CAR T細胞を注入後、末梢血、リンパ節、骨髄で明白な抗腫瘍活性が見られ、この活性に伴って完全寛解が起こった。予想外なことに、この応答のピークでは、CAR T細胞の94%が、レンチウイルスベクターによるCAR導入遺伝子の挿入によりメチルシトシンジオキシゲナーゼTET2遺伝子が破壊された単一のクローンに由来していた。さらに解析を行ったところ、この患者ではもう片側のTET2対立遺伝子に、ハイポモルフ変異が見つかった。TET2が破壊されたCAR T細胞は、変化したT細胞分化と一致するエピジェネティックプロファイルを持ち、増殖のピーク時にはセントラル記憶の表現型を示した。TET2を実験的にノックダウンすると、この患者に見られたTET2機能障害によるCAR T細胞の効果増強作用が再現された。以上の結果は、単一のCAR T細胞の子孫が白血病寛解を誘導すること、そしてTET2の改変が免疫療法の改良に有用である可能性を示唆している。

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