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細胞生物学:KLHL22はアミノ酸依存的にmTORC1シグナル伝達を活性化して、腫瘍発生と老化を促進する
Nature 557, 7706 doi: 10.1038/s41586-018-0128-9
mTORC1(mechanistic target of rapamycin complex 1)は、アミノ酸などの環境からのさまざまな合図に応答する細胞増殖のマスター調節因子である。mTORC1の脱調節は、代謝疾患やがん、老化に関係することが分かっている。アミノ酸への応答で、mTORC1はRag GTPアーゼによってリソソームへと動員され、そこで活性化される。DEPDC5、NPRL3、NPRL2からなるGATOR1複合体は、アミノ酸欠乏状態でGAP活性を示し、Rag GTPアーゼを不活性化する。しかし、アミノ酸の刺激によってGATOR1の阻害作用が解除される仕組みは明らかになっていない。今回我々は、アミノ酸に応答してCUL3–KLHL22 E3ユビキチンリガーゼが、GATOR1の必須サブユニットであるDEPDC5に対して、K48結合型のポリユビキチン化と分解を促進することを見いだした。KLHL22はmTORC1の活性化とその下流の事象を仲介し、その役割は哺乳類と線虫でよく保存されている。線虫の一種Caenorhabditis elegansのMEL-26(KLHL22オルソログ)を枯渇させると、線虫の寿命が延びた。また、乳がん患者の腫瘍ではKLHL22レベルが上昇しており、それに応じてDEPDC5レベルは低下していた。乳がん細胞でKLHL22を枯渇させると、ヌードマウスで腫瘍の増殖が抑制された。従って、KLHL22を標的とする薬理学的介入は、乳がんや加齢に関連した疾患の治療に効果を示す可能性がある。

