応用数学:オンデマンドの都市交通における最小車両数問題への取り組み
Nature 557, 7706 doi: 10.1038/s41586-018-0095-1
情報通信技術によって、個人とオンデマンド車両をつなぐより優れた方法をもたらす都市交通の新たな解決策が可能になった。しかし、個人の移動には特定の需要があることを考慮して、車両の数と運用を最適にする方法は、根本的な未解決問題である。これまでの研究では、拡張性のある解決策が得られていないか、移動に対する人間の考え方を変える必要があった。今回我々は、(出発地、目的地、出発時刻で特定される)移動の集合を与えて、乗客にいかなる遅延も発生させずに全ての移動を提供するのに必要な最小車両数を決定する方法という「最小車両数問題」に対する、ネットワークベースの解を提示する。我々は、「車両共有ネットワーク」の概念を導入することによって、計算効率の高いこの問題の最適な解と、リアルタイムの実行に適した最適に近い解を示す。我々は、これら両方の解を、ニューヨーク市での1年間にわたる1億5000万回のタクシー移動のデータセットにおいて検証した。サービスレベルが最適に近い方法をリアルタイムで実行すると、現在のタクシー運用と比べて車両数を30%削減することが可能になる。対応できるドライバーには制約があり、特殊な移動の需要が存在するため、今回の予測より最適な車両数の値が比較的大きくなる可能性はあるが、車両数は過去の移動の需要の幅広い変動に対してロバストであった。今回の車両数の削減予測は、簡単な都市型アプリで実行できるタクシー配送の再編成によって直接得られ、相乗りを想定せず、規則、ビジネスモデル、移動に対する人間の考え方をより効果的になるように変える必要がない。今後ネットワーク化された自動運転の量販車が実用化されると、今回の成果はさらに重要になる可能性がある。

