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発生生物学:上皮下テロサイトは腸陰窩を支えるWntの重要な供給源の1つである

Nature 557, 7704 doi: 10.1038/s41586-018-0084-4

哺乳類の造血系や腸上皮といった、細胞の代謝回転が急速な組織は幹細胞や前駆細胞に依存しており、それらの細胞が増殖して分化した細胞を供給し、生物体の健常性を維持する。そして幹細胞や前駆細胞は、局所的ニッチ細胞からのシグナルや増殖因子に依存して、自らの機能や複製を支えていると考えられている。いくつかのタイプの細胞が、腸陰窩の腸幹細胞の増殖と分化に必要なシグナルを供給するという仮説が立てられている。本研究では、上皮下のテロサイト(telocyte)がWntタンパク質の重要な供給源の1つであり、テロサイトなしでは腸幹細胞は増殖できず、上皮の再生を支えられないことを明らかにする。テロサイトは巨大だが少数しか見られない間葉系の細胞で、FOXL1の発現を特徴とし、胃から結腸まで広がる上皮下網状組織を形成する。FOXL1+テロサイトは、上皮全体を支えながら、Wntリガンドと阻害因子の産生を区画化し、局所的な経路活性化を可能にする。全てのWntタンパク質の機能的成熟に必要なporcupine(Porcn)遺伝子を、マウスのFOXL1+テロサイトで条件的に除去すると、腸陰窩へのWntシグナル伝達が速やかに途絶え、続いて幹細胞やTA細胞(transit amplifying cell)の増殖が起こらなくなり、上皮再生が損なわれた。従って、FOXL1+テロサイトは、腸幹細胞へのニッチシグナルの重要な供給源の1つである。

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