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構造生物学:ABC輸送体MsbAのデュアル阻害様式の構造基盤

Nature 557, 7704 doi: 10.1038/s41586-018-0083-5

グラム陰性細菌の主要なリポ多糖類の細菌内膜を横切る移動は、重要なATP結合カセット輸送体であるMsbAにより触媒される。MsbAおよびそれに近縁の輸送体の最近明らかになった構造から、能動的な脂質輸送の分子基盤についての手掛かりが得られているが、その薬理学的調節に関する構造情報はまだ不足している。今回我々は、殺菌活性を持つ選択的な小分子アンタゴニストのG907と複合体を形成したMsbAの2.9 Å分解能での構造を解き、ABC輸送体の新しい阻害機構を明らかにした。G907は構造的に保存された膜を貫通するポケットへ入り込むことで、MsbAをリポ多糖類と結合した内向きのコンホメーションで停止させる。2番目の拮抗作用となるアロステリックな機構は、複数のヌクレオチド結合ドメインを構造的・機能的に切り離すことにより引き起こされる。この研究により、ABC輸送体の選択的調節の枠組みが確立され、このタンパク質ファミリーを標的とする抗生物質などの新たな治療薬設計の論理的な道筋が示された。

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