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生態学:外来資源に対する適応進化的な応答によって生じる致死的なわな

Nature 557, 7704 doi: 10.1038/s41586-018-0074-6

人間による生物の全球的な輸送は野生種に新たな資源を提供するが、そうした資源への野生種の応答は不適応である場合が多い。在来の植食性昆虫が有毒な外来植物を摂食して死ぬという例が複数あり、こうした例では外来植物は「生態学的わな(エコロジカルトラップ)」として作用する。本論文で我々は、これとは逆の効果、すなわち、外来資源に対する適応を欠くにもかかわらずそうした資源への適応度が高いという効果から生じる、新規な「生態・進化学的わな」を実証する。ヘラオオバコ(Plantago lanceolata)は、畜牛牧場の経営によって北米西部に導入された。この外来植物を摂食することで、在来チョウ類エディタヒョウモンモドキ(Euphydryas editha)の大きな隔離個体群は、長年続いてきた雌の繁殖能力と子の致死率との間のトレードオフから解放された。ヘラオオバコの摂食では昆虫の発育速度は低下するが、トレードオフからの解放によって、この外来植物は従来の寄主であるCollinsia parvifloraよりも、幼虫の生存率を速やかに上昇させた。1980年代に行われた先行研究では、産卵成虫がヘラオオバコへの選好性を進化させたことが実証された。チョウにとってのヘラオオバコの利用可能性は人間によって制御されており、また、人間はチョウの進化を上回る速さで土地管理を変化させることから、こうした傾向が続けば、この昆虫が自らを危険にさらす可能性があると我々は予測した。今回我々は、この予測が現実化したことを報告する。エディタヒョウモンモドキはC. parvifloraを利用しなくなり、ヘラオオバコへの完全な依存性を進化させ、これによりわなは仕掛けられた。そして、2005年に人間がこの地域での牧場経営をやめたことで、このわなは作動した。ヘラオオバコの周囲にはイネ科植物が成長し、高温を好む昆虫であるエディタヒョウモンモドキは冷却されて、死に絶えた。この局地的な絶滅は、チョウの個体群が、牧場閉鎖に影響されない乾燥性の微小環境を占有していたC. parvifloraの使用を部分的に維持していたなら防げた可能性がある。イネ科植物の繁栄は急速に終わり、牧草地は再びエディタヒョウモンモドキがいずれの寄主を摂食するにも適した環境に戻ったが、2008~2012年にこのチョウの存在は確認されなかった。2013~2014年、この地域にはC. parvifloraのみを摂食するエディタヒョウモンモドキが自然に再定着し、生態系を原点に回帰させるとともに、人為的な進化サイクルの繰り返しへの準備が整えられた。

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