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化学:フロンタル重合によるポリマーと複合材料の高速かつエネルギー効率の高い製造

Nature 557, 7704 doi: 10.1038/s41586-018-0054-x

熱硬化性のポリマーや複合材料は、比剛性、強度、熱的安定性、耐薬品性が優れているため、現代の航空宇宙産業、自動車産業、海洋産業、エネルギー産業に不可欠であり、今後もこれらの業界で次世代の軽量でエネルギー効率の高い構造体に欠かせないと思われる。高性能熱硬化性部品の製造には、外部圧力と内部真空を組み合わせた条件下で、モノマーを高温(180°C付近)で数時間硬化させる必要がある。硬化は一般的に、部品に合った大きさの大型のオートクレーブやオーブンを用いて行われる。そのため、この従来の硬化方法は遅く、大量のエネルギーを必要とし、かなりの設備投資を要する。フロンタル重合は、自己伝播する発熱反応波によって液体モノマーを完全硬化ポリマーに変換する有望な代替的硬化手法である。今回我々は、マイクロスケールの形状を有する部品、三次元印刷構造体、炭素繊維強化ポリマー複合材料を速やかに作製できる、高性能熱硬化性ポリマーのフロンタル重合法について報告する。周囲温度と高温の両方において重合反応速度を精密に制御することによって、安定なモノマー溶液を数秒以内に完全硬化ポリマーに変換することが可能になるため、従来のオーブンやオートクレーブを用いる硬化法と比較して、必要なエネルギー量と硬化時間が数桁少なくなる。今回の方法で得たポリマー部品や複合部品は、従来法で硬化した部品と同等の機械的特性を有する。今回の硬化手法は、高性能ポリマーや複合材料の製造効率を大幅に高めるとともに、多くの産業に広く応用できる。

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