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神経科学:単一細胞RNA-seq研究によるヒト前頭前野発生の全体像

Nature 555, 7697 doi: 10.1038/nature25980

哺乳類の前頭前野は、数十億個の細胞を含む高度に特殊化した脳領域の集合からなり、記憶や認知能力、意思決定、社会的行動など、最も高次な認知機能の中枢として働く。神経回路は、ヒト胚発生の後期や出生後にも形成されるが、さまざまな種類の機能的な細胞は、発生のもっと初期に作られて適切な場所へ移動する。前頭前野の機能不全は、認知障害や大部分の神経発達障害の原因になることから、前頭前野の発生を詳しく知る必要がある。しかし、発生中のヒト前頭前野で細胞のタイプを特定し、それらの発生特性を識別することはいまだに難しい。本研究では、RNA塩基配列解読を用いて、妊娠8~26週の発生中のヒト前頭前野の2300個以上の単一細胞を解析した。我々は、6つの主要な種類に35の細胞サブタイプを特定し、これらの細胞の発生過程を追跡した。神経前駆細胞の詳細な解析から、中間的な前駆細胞の新たな遺伝子マーカーと独特な発生特性がはっきりと示された。また、前頭前野の興奮性ニューロンの神経発生の時間経過をマッピングしたところ、初期発生中の前頭前野に介在ニューロン前駆細胞の存在を検出した。さらに我々は、単一細胞トランスクリプトームデータ解析を用いて、ニューロン新生と神経回路形成を調節する内因的な発生依存的シグナルを明らかにした。我々のスクリーニングと特性評価法により、ヒトの前頭前野の細胞基盤と分子調節を体系的に分析するための、妊娠初期および中期のヒト前頭前野の発生を理解する青写真が得られた。

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