Letter
進化学:南アフリカの人類は約7万4000年前のトバ噴火の時期も繁栄していた
Nature 555, 7697 doi: 10.1038/nature25967
約7万4000年前、スマトラ島にあるトバカルデラが噴火した。この噴火の規模が最初に立証されて以来、その気候や環境、人類への影響について議論が続いている。今回我々は、トバ噴火に由来する降灰堆積物である新期トバ凝灰岩(Youngest Toba Tuff)に特徴的な微小ガラス片が、南アフリカ南岸部の2つの遺跡で発見されたことについて報告する。南アフリカ南岸部は、初期人類の行動複雑性に関する証拠が得られている地域である。独自に導き出した年代決定モデルから、新期トバ凝灰岩のガラス片を含む堆積物の年代が約7万4000年前であることが裏付けられた。これら2つの遺跡は距離にして約9 km離れており、両遺跡でのガラス片の混入を明らかにすることで、これら2遺跡間の近接した時間的相関が証明された。我々の高分解能の発掘および試料採取技術によって、新期トバ凝灰岩ガラス片の混入と人類居住の証拠との間の正確な比較が可能になった。この地域の人類は、トバ事象やそれに続く完全な氷期状態の間を通して繁栄し、それはおそらく、この地域に独特な豊かな資源基盤と完全に進化した現生人類の適応との複合的な帰結であったと考えられる。

