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地球科学:レユニオン・ホットスポットの供給源の異常な142Nd/144Nd比に保存された冥王代のケイ酸塩分化

Nature 555, 7694 doi: 10.1038/nature25754

活動中の火山性ホットスポットは、20億年以上前に形成された地球内部深部の領域から物質を供給されている場合がある。タングステン同位体変動の高精度データから、こうした領域の一部が、地球史の最初の5000万年以内に起こった分化事象に由来したことが示されている。しかし、地球史の最初の約5億年に起こった事象によって組成が確立した地球内部の領域の痕跡を残していると思われるネオジム同位体組成に、類似した変動を見いだすことは容易ではない。本論文では、レユニオン島の火成岩の142Nd/144Nd比について報告する。その中には、現在の上部マントル領域の142Nd/144Nd比より明らかに高いものや低いものがあった。さらに、レユニオン島の142Nd/144Nd比とヘリウム同位体比(3He/4He)が相関していることも見いだされ、これはおそらく、約43億9000万年前という非常に初期のケイ酸塩分化の際に、これらの同位体系が同じように振る舞ったことを示唆している。レユニオン玄武岩の142Nd/144Nd比の幅は、単一段階の分化過程とは一致せず、45億6000万~40億年前の冥王代に少なくとも1回起こった溶融事象で形成された共役メルトと残滓の混合を必要とする。冥王代後の効率の良い混合によって、太古の異常な142Nd/144Nd比の痕跡がほぼ消し去られて、レユニオン玄武岩の特徴である比較的均一な143Nd/144Nd組成が生成された。今回の結果から、レユニオン島のマグマは、他の火山性ホットスポットと比べて著しく古い始原的な物質の供給を受けていることが示され、地球内部における太古の不均一性の形成と保存に関する知見が得られた。

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