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構造生物学:真核生物の転写と共役したDNA修復開始の構造基盤

Nature 551, 7682 doi: 10.1038/nature24658

真核生物の転写共役修復(TCR)はヌクレオチド除去修復の重要な副経路の1つであり、よく保存されている。この経路は、RNAポリメラーゼII(Pol II)の移動を妨げるDNA損傷を鋳型鎖から選択的に除去する。ヒトのB群コケイン症候群(CSB、別名ERCC6)タンパク質[あるいはその酵母オルソログである、出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)のRad26や分裂酵母(Schizosaccharomyces pombe)のRhp26]は、真核生物のTCR開始に当たって、損傷部位で停止したPol IIの所に最初に誘導されるタンパク質群の1つである。CSBの変異は、常染色体劣性(潜性)遺伝性の神経疾患コケイン症候群と関連付けられていて、この症候群は早老、発育障害、光過敏性を特徴とする。真核生物のTCRが開始される際の分子機構はまだ明らかにされておらず、長い間解決されていない疑問が複数存在する。細胞がDNA損傷によって停止したPol IIと他の理由で停止したPol IIとを識別する仕組みや、TCR開始にCSBが果たす役割、停止したPol II複合体にCSBが結合する仕組みはいずれも解明されていない。CSB、あるいはPol II–CSB複合体の構造が得られていないことが、これらの疑問への取り組みを妨げてきた。今回我々は、出芽酵母のPol II–Rad26複合体の構造を、クライオ(極低温)電子顕微鏡を使って解いた。この構造から、Rad26がPol IIの上流のDNAに結合し、そこでDNAの方向を大きく変化させることが明らかになった。今回得られた構造データおよび機能データから、保存されたSwi2/Snf2ファミリーのコアATPアーゼドメインがPol IIの前方への動きを促すことが示唆され、Rad26がTCRと転写伸長の両方に重要な役割を果たしていることが明らかになった。

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