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原子物理学:53個のキュービットからなる量子シミュレーターによる多体の動的相転移の観測

Nature 551, 7682 doi: 10.1038/nature24654

量子シミュレーターは、量子コンピューターの一種であり、特定の量子多体問題に対応付けできる方法で量子ビット(キュービット)間の相互作用を制御する。より多数のキュービットをより高いレベルで制御できるようになるにつれ、そうしたシミュレーターを用いてより広範囲の問題、例えば材料設計や分子モデリングに取り組むことができるようになり、その究極的限界は、一般的な種類の難問を解くことができる万能量子コンピューターとなる。今回我々は、最大53個のキュービットからなる量子シミュレーターを用いて、長距離相互作用する横磁場イジング模型の非平衡ダイナミクスを調べた。その結果、従来の統計力学が適用されない領域において、ハミルトニアンが突然変化した後に動的相転移が観測された。キュービットは、さまざまな初期純粋状態に準備できる捕捉イオンのスピンによって表される。我々は、強さと距離を制御できる大域的長距離イジング相互作用を適用し、個々のキュービットを99%に近い効率で測定した。このような高い効率は、キュービット間の任意の多体相関を1回で測定できることを意味している。これによって、動的相転移を直接調べることが可能になり、コンピューターで扱うことが困難な長距離相互作用やキュービット間の高い接続性に依存する特性が明らかになる。

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